HalNiの雑記

備忘録を兼ねて。サーバマシンとかネットワークとか

富士通 iRMC のシリアルコンソールリダイレクトを使用する(openSUSE Leap 15.1)

サーバの多くはシリアルコンソールでのアクセスが可能となっており、富士通の場合iRMCの機能としてシリアルコンソールのリモートリダイレクションが提供されている
ビデオリダイレクションはライセンスが必要である一方、シリアルコンソールリダイレクションは基本機能として提供されている
今回はライセンスが適用されていなかった使えないPRIMERGYをリモートで管理・運用できるようにする

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iRMCにはSSHでの接続用のインターフェースも存在する

今回の試験環境:

FUJITSU TX200 S7 ( iRMC S3)
BIOS Version:V4.6.5.3 R1.15.0
OS:openSUSE Leap 15.1

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今回の検証機。タワー型サーバは自身初購入だったりする

BIOSのServer Mgmtからマネジメントポートに適切なIPアドレスを振ったのちにブラウザからiRMCへログインする
iRMCの「シリアルコンソールリダイレクション」 → 「BIOSテキストコンソール」にあるBIOSコンソールリダイレクションオプションで設定する

コンソールリダイレクションを有効化:のチェックボックスにチェック にて
シリアルマルチプレクサをシステム → iRMCに変更

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デフォルトのボーレートは9600、実際にシリアルコンソールで接続する訳ではないため最終的にボーレート115200に設定した

これでPOST中やBOOT中であってもSSH越しに制御できる
SSHでiRMCのIPアドレスにログインし、Console Redirection を rキー で選択する

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シリアルコンソール上のBIOS画面がSSH越しに表示される

OSにopenSUSEを使用する場合、YaSTを使用することで非常に簡単にシリアルコンソールを使用する設定を入れることが出来る
iRMCで設定した設定を入力するだけでOK

System → Boot Loader → Kernel parameters → Serial Console の Console Arguments

serial --unit=0 --speed=115200 --parity=no

これだけで /etc/default/grub が一気に書き換わる

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IPMIからのSSH接続のため、BOOT中であってもモニター可能である

実際に /etc/default/grub をcatすると

GRUB_TERMINAL="gfxterm serial"

GRUB_SERIAL_COMMAND="serial --unit=0 --speed=115200 --parity=no"

となっていることからも分かるように、シリアルコンソールと同時にVGA画面からも出力されている

また、シリアルコンソールからのOSインストールも可能である
この場合はインストール時に自動的にシリアルコンソール用のパラメータが挿入される

OSの操作をする場合、RMCリダイレクトを使用してOSを表示させようとした場合は表示がモノクロになってしまうため、OSにSSHした方が作業はしやすいと思われる

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左がOSにSSH接続、右がiRMCにSSH接続したもの。iRMC経由では色情報が反映されていない

参考文献

FUJITSU Software ServerView SuiteRemote Management - Telnet/SSH 経由の iRMC S2/S3
https://jp.fujitsu.com/platform/server/primergy/products/note/svsdvd/dvd/pdf/irmc-s2s3-ug-jp.pdf